収益の少なさ、栽培の難しさが理由で生産量が年々減りつつあるピーチパイン。
ですが、数あるパイナップルの品種の中でも魅力ある品種であり、もっとたくさんの方に食べていただきたいと思えるパイン。
何よりも自分自身が推し続けていきたいと思えたパイン。
当農園では圃場の9割でピーチパインを栽培しています。この先もずっと。 ピーチパインについて 正式名称【ソフトタッチ】 大きさは500g~800gほどで非常に小ぶりです。食味は他の品種と比べ、甘みが強く酸味が少い、果汁も多い。そして名前の由来にもなっている最大の特徴が、桃 ... 続きを見る
ピーチパイン
実を大きくし過ぎない
実を大きく育てれば生産者はより利益が上がり、購入者も見た目で満足していただけるかもしれません。
しかしピーチパインは、1kgを超える他の品種と比べ500gから800gほどと小ぶりです。
ピーチパインも実肥大化は可能ですが、実が大きくなるにつれてどうしてもピーチパイン本来の食味が損なわれてしまいます。
短い期間でどんどん大きくった実は、水分量が多くなり味と香りが薄くなってしまいます。
また、水分量が多いと日持ちが悪く、鮮度を長く保てません。
離島からの発送のため、みなさんのお手元に届くまでの数日間、品質の維持は重要だと考えています。
着花の前には与える肥料を抑えゆっくりと実を成長させることで、味と香りの良いピーチパインに仕上がるように努めています。
おいしさを追求した短い販売期間
ピーチパインは環境に敏感です。
一番おいしいピーチパインが食べられる期間は4月の中旬から6月上旬あたりまで。
この時期、石垣島の気候は雨期が終わり暖かい日が徐々に増えてきます。
地中の水分が減り、気温が上がると、実の酸味が抑えられ、糖度が増してきます。
シマノウカトのピーチパインの販売は最も美味しくなる期間、
4月中旬から6月上旬頃までとさせていただきます。
短い期間に多くのパインをまとめて収穫、発送するのは非常に大変です。
ですが美味しさを追求するのも農業の魅力であり、本当のおいしいピーチパインを食べていただきたいという思いから、短い期間での販売となっています。
完熟に近い状態で収穫、発送を心がける
意外と知られていないことですが、パイナップルは収穫後、バナナのように追熟しません。
見た目は徐々に色付いていきますが、糖度はほぼ上がりません。
とはいっても石垣島から発送のため、どうしても完熟で発送することが難しい。
石垣島からの発送に限ったことではありませんが、スーパーや百貨店に並ぶ青果はお客さんの手元に届くまでに日数がかかります。そのため熟度が低い状態で出荷されています。
農家直送ではこの期間を省けるため、できるだけ熟度を上げて、できる限り最高な状態でお届けできます。
熟度をぎりぎりまで上げるチキンレースのような見極め。農家の腕の見せ所です。
当農園では、上記でご説明した実の大きさの管理から収穫のタイミングまで、ピーチパイン本来の味と香りを楽しんでいただけるよう心掛けて発送しています。